セブ (Cebu City)
セブ市は国際線・国内線など多数の航空路線の重要なハブであり、フィリピン中部のビサヤ諸島から南部のミンダナオ島に至る地域の商業、交易、産業の中心地である. 近年は観光業と家具製造が盛んなほか、コールセンター業務、ソフトウェア制作など情報産業のアウトソーシング先としても活況を呈している.
市街はセブ島の東海岸に沿って広がっており、マンダウエ市、ラプ=ラプ市、タリサイ市などの市町を合わせて「メトロ・セブ」と呼ばれる大都市圏をなしている. メトロ・セブ圏の総人口は2,347,096人(2000年国勢調査)であり、メトロ・マニラに次ぐフィリピン第2位の都市圏を形成している. セブ市の沖にあるマクタン島にあるマクタン・セブ国際空港は、セブ市中心部から車で40分のラプ=ラプ市にある. セブ市の北東はマンダウエ市とコンソラシオン町があり、西は山を越えた西海岸側にとバランバン町が、南はタリサイ市とミングラニラ町がある. マクタン海峡を越えた東はラプ=ラプ市のあるマクタン島で、2本の橋でつながっている.
セブ市は観光都市でもある. 周辺はビーチ・リゾートが多く、セブ市はその中継点でありショッピング都市にもなっている. セブ市は多くのローマ・カトリックの教会が立ち並び、征服者レガスピが建設したサン・ペドロ要塞など、植民都市の名残が随所に残る.
セブ市は南に海、北に山がある. 大きく分けて、植民地時代以来の古い下町である海沿いの地区と、第二次大戦後丘陵地の上に拡大した近代的な山手の地区に分かれている. コロン通りより南の下町には昔ながらの大きな市場カルボンマーケットが港にあるほか、、セブ大聖堂、市役所、サン・ペドロ要塞などが集中する. 下町から北へオスメーニャ通りを進んだ先にあるオスメーニャ・サークルが山の手の中心で、博物館や州政府、観光客相手の巨大ショッピング・モールや邸宅街が並ぶ. リゾートホテルはセブ市の山手やマクタン島の南東海岸に多数ある.
こうしたフィリピン中南部の文化・交易の拠点であることから『Queen City of the South』(南部の女王都市)の異名がある.